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Zambia

●ザンビア南部州

2017. 5.22 - 6. 4まで去年仕掛けた『雑穀栽培のリバイバル』研究のフォローアップにいってきました。
  そのときの様子をBest Photo of The Day+αで紹介したいと思います。

©Hidetoshi MIYAZAKI

2017. 6. 2

  Best Photo of The 2017. 6. 2『ウッドランドでの放牧』

  :牧畜民を対象とした研究もしているのでどうしてもこういう風景に目がいきます。ウッドランドでの放牧はどんな感じなのでしょうか。耕地も多いので、雨季は森深く入ってゆくのでしょうね。なかなか大変な生業です。女性がウシを追っているのも珍しく感じました。

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©Hidetoshi MIYAZAKI

  世帯を訪問しながら基礎情報収集。その後は炭焼きの難しさについて伺いました。炭は日にあたると割れていくんだそうです。知らなかった。

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2017. 6. 1

  Best Photo of The 2017. 6. 1『終の棲家となるのか』

  :南部州で調査をしていたときの人びとが移住をした。彼らの新天地での調査を始めて色々な課題が浮かんできている。ここは彼らにとって終の棲家になるのか。三度目の正直。写真云々というよりも、今後の彼らの生活に期待と不安をいり混ぜながら。

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  木挽きから炭焼きに、資源が有限なだけにいつまで持つのか、なくなったらどうするのか、少しでも計画的な利用法が提案できれば。

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2017. 5.31

  Best Photo of The 2017.5.31『故郷への境界線』

  :南部州の調査地へ向かう際、首都ルサカとリビングストンを結ぶ主要幹線道路のバトカから丘陵を南下します。そのときに写真の線路をまたぐのですが、その線路が僕にとって「故郷への境界線」となっています。うまくいえませんが、その線路をまたぐと故郷にやってきたみたいな。1週間の調査を終え、首都に向かう途中、その線路をまたいだときに、今度はいつ来られるんだろうかと。。。故郷のみんなは直ぐに戻ってくるんだろなんて思っているみたいでしたが、、、どうなることやら。

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2017. 5.30

  Best Photo of The 2017.5.30『雨の翌日の光景』

  :雨の翌日の光景として象徴的なのが耕起をする村人の姿です。昨晩は乾季にもかかわらず、結構な量の雨が降りました。雨季の始まりのように村中でというわけには行きませんが、河川そばの乾季畑では今とばかりに耕起をする村人の姿がみられました。作物が元気に実ることを祈ります。

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​  『雑穀栽培のリバイバル』プログラムに利用するソルガムとトウジンビエの在来種種子を分けてくださった方のところに雑穀栽培のノウハウや豆知識を教えてもらいに行きました。複数名の村人とグループミィーティング。アシスタントと共に唸ること一時間あまり。非常に勉強になりました。次年度に生かします。

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2017. 5.29

  Best Photo of The 2017.5.29『月曜市の朝』

  :ここのマーケットは行くたびに変化してます。10年前に調査を始めたころには近隣の村から野菜を持った女性が集まり通行する車の運転手や乗客に野菜を売るのがメインでした。今も女性の野菜販売がおこなわれていますが、しっかりとした店舗が増え街から服や日用品などを持ってきて、販売するものたちもいるそうです。以前は、バンプマーケットと呼ばれていたのに、今回の滞在中にはマンデーマーケットといっているものがいました。特定の曜日に街から商人が来て村では手に入らないようなものが販売されるからだそうです。京大の学生がこのマーケットの調査をしていたころとずいぶん変わったのだろうなと思う今日この頃です。

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​  炒りたてホヤホヤの落花生を食べながら雑談と来年度のプログラムの進め方について相談。研究費のあてのない今、経費以外はボランティアベースでプログラムを継続してもらうことになりました。感謝。労働に対する対価はなんとか支払えるようにしなければ。。。

  落花生の味は足元の殻をみてもらえば言わずもがなですね。。。

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2017. 5.27

  Best Photo of The 2017.5.27『笑顔の素敵なJannieばあちゃん』

  :今回のプログラムで気に掛けていた種子の伝播。早速の第一号は笑顔の素敵なJannieばあちゃんでした。彼女は以前、ASm村に住んでいたのですが、現在はASm村から2kmほど離れた近隣村に住んでいます。そんなJannieばあちゃんがASmのプログラム参加者から種子をもらいソルガムを栽培したそうです。インタビューに行くと終始笑顔で受け答えしてくれ、圃場の計測にも嫌な顔せず付き合ってくれました(写真右)。「来年も栽培するでぇ~。もう穀実の返却も済んでいるし、誰にも気兼ねすることない。」と鼻息荒く語ってくれました!加賀まり子さんと同い年です。わかりにくいか。。。

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2017. 5.26

  Best Photo of The 2017.5.26『シナゼゼの朝』

  :いつもどおり宿泊地を出て村に向かったのですが、寒季に向けて気温が下がり始める5月末の早朝の町にはほとんど人影がありませんでした。そんな寂しげな町の風景です。

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  この地域の移動手段はミニバスかトラックの荷台です。長期滞在していた際には僕もそれらを利用して移動していました。たくさんの荷物を積んだトラックの荷台に乗ったときには滑って落ちないか、降りるところでちゃんと降りられるかヒヤヒヤしながら乗っていたものです。今となっては懐かしい思い出です。

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  『雑穀栽培のリバイバル』に参加してくれたASm村のSさんの圃場へ行ってインタビュー。このプログラムをたいそう気に入ってくれており、非常に喜ばれました。ソルガム栽培の問題点や品種間の生育の違いや味などについても説明してくれました。勉強になりました。Sさんどうもありがとう。

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  『雑穀栽培のリバイバル』に参加してくれた村人から、来年度プログラム用の種子が既に届けられていました。

このプログラムでは伝統的なコーポレイティブの仕組みをとっており、プログラムに参加した人は配布された種子の2倍量の穀実を返却しなければなりません。返却された穀実は次年度プログラム実施のために利用されます。そうすることで、プログラムに参加する世帯数や栽培面積を拡大していくことが出来ます。今季は1月以降の連日の雨、アーミーワーム、Chimvwinye(写真右)の影響で収量が少ない世帯も多いため穀実の返却は非常にありがたいです。

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  オレンジメイズのンシマをはじめて食べました。ホワイトメイズのンシマとく比べてやはり色が黄色いですね。僕はホワイトメイズのンシマのほうが好きですが、一緒に食べていた村人は皆、オレンジメイズのンシマのほうが美味しいといっていました。オレンジメイズの普及は成功するかもしれませんね。右の写真はオレンジメイズ(左端)、ホワイトメイズ(右端)、オレンジメイズの横で栽培していたホワイトメイズにオレンジメイズの花粉が受粉し黄色交じりのメイズが出来ました(真ん中)。真ん中のメイズを用いたンシマはどんな味がするか気になりますね。

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  ASn村のデモンストレーションプロットのソルガムです。裕に5mを超えています。デカイ。。。

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2017. 5.25

  Best Photo of The 2017.5.25『収穫したメイズを穀物倉庫にしまう親子』

  :お世話になっている調査村で今年の作柄についてインタビュー。

   今年は雨もよく降り、Aさん世帯の収量はかなりよかったそうです。

   収穫したメイズを牛車で運び、穀物倉庫にしまっている親子。

   前回滞在時には、倉庫内のメイズを出し数を数えるという荒業をM・Yさんとした思い出のある穀物倉庫にて。

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  『焼いたドラーバーで板に穴を開ける』

  フィールド調査をしていていつも感心させられるのが、「ものは使いようだなぁ~。」ということ。

  板に穴を開けるならキリ、ドリルと考えてしまいますが、熱したドライバーを押し付け板を焼きネジ穴をこしらえていました。理にかなっていますね。ですが、日本で生活していると道具があふれているからなかなか思いつかない。こういった光景を見て、記憶に焼付けサバイバル能力を高めたいものです。

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  『デモンストレーションプロットで雑穀の草丈を測るアシスタントら』

  僕の調査補助をしてくれているアシスタントを紹介します。奥の青い服の青年がJ、手前の黒い服の青年がLです。僕が現場にいなくても、現地調査は彼らがすべて回してくれます。10年来の付き合いでかゆいところにまで手が届く存在になってくれ、非常に頼もしい2人です。以前は現場とのやり取りは電話だったのですが最近はFBのMessengerなどを利用しています。時差を気にすることなくメッセージのやり取りが出来るので非常に便利です。

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  今回の『雑穀栽培のリバイバル』研究に参加してくれたCSa村のCさんです。

  アシスタントら曰く、CSa村ナンバー1ハーベスト賞受賞だそうです。

  ということで、収穫物をみせてもらいにお家を訪問しました。立派なトウジンビエが収穫されていました。

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  村内でのフォーローアップインタビューのための質問表の内容を村内アシスタントAに説明するL。

  伝言ゲームにならないか確認しながら進めます(写真左)。質問表の説明後は圃場計測の予行練習(写真右)。

​  無事にいいデータを取ってきてくれました。L、Aどうもありがとう!

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2017. 5.24

  Best Photo of The 2017.5.24『日用品とサトウキビ』

  :南部州への移動中に車窓から撮ったもの。

   移動中の醍醐味といえば、買い食いと景色。特に道端で売られている商品は季節ごとに変化がみられ楽しいです。

   ここでは現地の日用品を象徴するかまどやンシマを調理する際に混ぜる棒、カゴと一緒にサトウキビが写っていて、

   季節感も出ているので、個人的に◎の写真です。

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  Toll Gate出現

  前回滞在した2016.10に建設中だったToll Gateが完成していました。料金はK20(≒185円)。通るたびにK20は高額だと思うなぁ~。でも、ザンビアの経済を安定させるにはこういった収入が必要なんでしょうね。

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  『アリ塚でメイズ』

  惜しくも、次点でPhoto of the Dayを逃した写真です。

  ルサカから南部州へ移動しているとペンバを過ぎたあたりから巨大アリ塚が目につくようになります。地球研M・Yさんをして『世界遺産になりますよ。』と言わしめたほどです。確かにデカイ。現地農民はアリ塚の土は肥沃だと考えており、切り崩してわざわざ農地へ撒いたりするものもいるほどです。この写真で面白いのは、アリ塚の周りは休耕地のように草本が茂っているのに、アリ塚の上にだけメイズが栽培されていることです。少しでも肥沃なところで作物を栽培したいと思う農民の真常の現れですね。

2017. 5. 10

​  ザンビア南部州のメイズ(トウモロコシ)栽培

  ザンビアの主食をご存知でしょうか。既に、ネタばれしていますが、そうメイズです。メイズが導入される以前は、ソルガム(モロコシ)やパールミレット(トウジンビエ)などの雑穀が主食でした。しかし、2014年のメイズの作付け面積は1位、生産量はサトウキビについで2位(サトウキビは湿重量で算出されているので実質1位)となっており、現在はメイズ生産が優勢です(FAOSTAT)。私が調査していたザンビア南部州でも雑穀栽培からメイズ栽培に移行し、すべての世帯でメイズが栽培されています。ここでは、そんなメイズの栽培方法について触れたいとおもいます。

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  メイズを栽培するには、播種前の準備として耕地内に残っている前作の残渣や収穫後に生えてきた灌木などを取り除く作業が必要になります。ある程度の間隔でまとめられた残渣や灌木は、その後、燃やされます。この作業は、雨季前におこなわれます。

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  雨季が訪れると至るところでウシをもちいた耕起作業が始まります。ウシを持たない世帯は1).耕起作業を手伝い、その対価として自分の耕地も同様に耕したり、2).ウシを持つ世帯からウシを借りたり、3).畜力を使用しないで手鍬で耕起したりします。

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  世帯や耕地の土壌状態によって異なりますが、1度目あるいは2度目の耕起の際に播種作業を同時におこないます。播種する人たちは、耕起している者と少し間隔をあけて、耕起してできた溝に種子を落としていきます。落とした種子には足を上手に使いながら土をかぶせていきます。

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  種子は改良品種を用いるものもいますし、前年度収穫したメイズの中から選りすぐったものを用いる世帯もあります。

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  早朝から始まる耕起や播種作業は途中で休憩や軽い食事をはさみながら長時間にわたって行われます。

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  化学肥料を施肥する世帯もあります。施肥が行われるかどうかは、世帯の財力や耕地の状態(土壌の肥沃度)に依存します。施肥は元肥と追肥の2種類あります。この写真は追肥として尿素をメイズの根元に施肥しているところです。

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  メイズが成長する間、数回の除草が行われます。除草は手鍬あるいは牛犂を使って行われます。ですが、牛犂を用いるのはメイズの草丈がそれほど高くない時に限られています。

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  メイズの植物体が乾燥し実が乾燥し始めると収穫が始まります。日本だと実が熟した時点で収穫しますが、ザンビアではメイズの粉を用いてンシマを調理するため実が乾燥してから収穫をします。一部、乾燥していないものを収穫し、焼いたり、ゆでたりして食べますが、主に、乾燥したものを収穫します。

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  収穫されたメイズは穀物倉庫に運ばれます。まだ、完全に乾燥していないときには屋根の上やはさがけ、軒下などにつるして乾燥させます。

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実入りのいい穂は次年度の種子用に軒や木の上で保存します。

​2016. 10. 19

  念願の『雑穀栽培のリバイバル』をテーマとする研究を開始しました。

  対象地域は南部州のシナゾングエ地区のASm村、ASn村、BCh村、ペンバ地区のCSa村において

  異なる農業生態区分での在来雑穀種の生長の違いをみるための栽培試験を始めました。

  また、ザンビア農業研究所(Zambia Agriculture Research Institute, Mt. Makulu, Chilanga, Lusaka: 以下、ZARI)の

  John Banda研究員と共同で、ZARI内にある試験圃場をお借りして、

  先の在来雑穀種および改良品種の生長動態を知るための栽培試験を始めました。

​  どのような結果が出るのか、収穫期が楽しみです。

2006. 6 - 2012. 3
  異なる農業生態系における生態レジリアンスの比較調査
  詳細については随時UPしていきます。

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